リオハ統制委員会総会 1999年は「良い」年と評定

特選原産地呼称リオハ統制委員会総会は、特選原産地呼称リオハを獲得する権利を得るために1999年収穫2億2266万リットルの全てを逐一評価した結果を検討し、1999年ヴィンテージは「良い」と評定した。この評定は、4月の寒波や9月の雨といった気候不順がぶどうの正常な成育に影響を及ぼしたことを委員会が考慮し、熟成に向いたワインのパーセンテージは高いものの、品質にばらつきがあったのを均した結果である。

1999年の収穫はぶどうで3億500万キログラムに至り、評定後、2億1522万リットルのワインにされた。これは1998年に比べると5700万リットル減ったことになる。1ヘクタール当りの生産効率の低下の割合(前年度の23%減で、ここ5年間の最低の生産効率)からするとこの収穫量の減少率は低く、ワインの質的にはまずまずだったと考えられる。

この収穫年は天候が不安定で、寒波に襲われた畑とそれ以外の畑ではぶどうの熟し方に差が出たため収穫は段階的に行われた。総体的にぶどうは適度に熟成し、健康な状態で醸造所に届き、アルコール度が充分で、ポリフェノールの含有量も多く、樽熟に適した品質に該当する理想的な数値が出た。

1985年に導入されたリオハのワインに対する厳しい評定は、スペインで唯一の特選原産地呼称に相当する高いカテゴリーで、各収穫から造られるワイン全ての品質が大変具体的に表明されていることから、原産地呼称統制委員会の総会によるヴィンテージの総合的な判断には素晴らしい技術的な基礎があることが分かる。評定の中でも特に、リオハ統制委員会技術部による分析情報は当原産地呼称の全ての醸造所から監査員によって直接採取された3065のサンプルを化学的および官能的に分析した結果に基づいている。こういったヴィンテージの公式の評価は総体的な性格のもので、出来たばかりのワインについて行われるのであって、「熟成するワインの展開に関しても含まれるべき」評価は新しく発行された「リオハの熟成ワイン・ヴィンテージ・チャート」に統制委員会が表している。

1999年ヴィンテージの評定作業は11月に始まり、全ての醸造所から統制委員会の監査官がサンプルを採取し、3人のテイスターから成るいくつかの委員会が毎日4回テイスティングを行うという、系統だった総合的な形で行われた。今回の収穫で特選原産地呼称リオハ内で醸造されたワイン2億2266万リットルを代表するサンプル3065点は3月31日までかけてスペイン唯一の厳しい評定を受けたが、原産地呼称でカバーされる権利を得るためには、これをクリアーしなければならない。結果として2億1522リットルがクリアーしたのだが、744リットルが評価を得られなかった。その大部分は規定収穫量を上回ったため(567万リットル)失格となったか、評定に提出されなかった(780万リットル)ことによる。分析もしくは官能検査による失格は57万リットルにすぎず、それは排除されたが、この量は昨年よりは多いものの、1997年の480万リットルよりはるかに少ない。